2008年06月09日
三歳児神話
よく聞きますよね。
本当にそうなんだろうか…。
元々「三歳児神話」は「子供が0歳なら親も親として0歳。子供に物心つくまで、親子で一緒にゆっくり成長出来たらいいね」、という周囲の愛情あふれる気遣いが起点であった。これらは家庭教育の面で母親が母性を発揮して子の庇護を行うという観点に立ってのもので、こういった環境が3歳までの幼児の情緒の発達に重要であると考えられてのことである。スウェーデンでもこうした考え方から、親が子を直接に3歳まで世話が出来るようなシステムが整っている(出典:『頭がいい親の13歳からの子育て』、2002年)。
ただこの観点では幼少期の父親の役割は軽視されがちであるし、非行など、子供の問題行動が社会問題視されると、その原因が幼少期の母親の就労にあるとする論調が根強く、またそのようなイメージが社会にあるため、出産した女性の就労継続・再就労を断念させる要因のひとつとなっているという見解も存在する。(国会議事録、三歳児神話で検索、など) 一方三歳児神話批判に対し平等のいぎすぎを懸念する声もある。(同議事録など)
平成10年(1998年)版「厚生白書」が「少なくとも合理的な根拠は認められない」と初めてこの問題に絡む記載をしたが、その結論に至る予備調査も論拠も皆無であったこともあり、厚生労働省はその後の国会答弁で「三歳児神話というのは、明確にそれを肯定する根拠も否定する根拠も見当たらないというのが事実」とし、軌道修正した(出典:2002年7月10日坂口力 国会答弁)。なお、大野由利子政務次官は、(前略)「厚生白書の作成の際にも調査、検討を行ったわけでございますが、少なくとも合理的な根拠はないと、こういうふうに厚生白書の中でも検討結果が示されているところでございます。」と答弁している。(参議院、国民生活・経済に関する調査会、平成12年04月03日)
地域によって差があるものの、出産後仕事の復帰を「子供が3歳になったらしたい、それまでは自分の手で育てたい」と望む女性も多いため影響力は大きい。
その一方で、三歳児神話が母子家庭・父子家庭や幼少時に親と死別した子への差別や偏見、過度の同情に影響しているという見解もある。例えば「少年期に荒んでいた」・「犯罪を犯した」のは、当人自身の問題というよりも、幼少期に親がいなかった環境に問題があったのだとすることで、当人の責任回避に用いられたりするケースが挙げられよう。
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